2018年5月24日木曜日

UCLA Miniscope 2号機の完成


UCLA Miniscope 2号機が完成しました。(UCLA Miniscope)





1号機との変更点はコアキャシルケーブルの半田付けを基板裏側のみで行った点です。

本来は表からケーブルを刺しGNDの被覆のみを表で半田付けし,裏側で信号線をはんだ付けするものですが,実験中にケーブルが動いて断線した場合に表側の端子のすぐ横にあるチップ抵抗・コンデンサを道連れにして外れてしまうという問題が発生していました。

裏側には付近に部品が無いためこのような問題は生じないと考え,スルーホールをはんだで埋めて裏側のみでケーブルを付けました。

ここに関しては端子をチップ部品から遠ざけるようにPCBを設計する等,改善の余地がありそうです。



同軸ケーブルへのコネクタの取り付け

イメージングセンサに取り付けた同軸ケーブルの、反対側にSMAコネクタを取り付けます。
下のほうに動画を貼っておきます。



まずは、SMAコネクタをコネクタ基板にはんだ付けします。これはあまり難しくないので動画のようにやっていけばできるかと思います。
ただ、コネクタの金属部分は温まりにくく最初ははんだが流れないので、普通のはんだ付けよりコテを当てる時間を長くするとうまくいきます。


次に、同軸ケーブルを基板側と同様、カッターナイフなどを使って画像の長さになるよう被覆を向いていきます。





あとは先ほどの基板に同軸ケーブルをはんだ付けするだけです。
同軸ケーブルの一番内側の線がコネクタの真ん中の端子、編み込みのシールド線が基板の四角い銀の部分、となるようにします。
ただし、ショートしているとDAQを壊す可能性があるので、注意してください。

はんだ付けの後で、テスターなどを使って編み込み部分と一番内側の線が電気的につながっていないかチェックすると良いです。

最後に、グルーガンなどでコーティングして、はんだ部分がむき出しにならないようにしておきます。






イメージングセンサ基板の組み立て

CMOSイメージングセンサが乗った基板の組み立てについてです。


まず、イメージングセンサ基板に同軸ケーブルをはんだ付けします。
同軸ケーブルを通す穴が2つ空いているものが新しいバージョン(v3.2)です。
今回は、発注などに関してもv3.2について扱ってきているので組み立ても同様にこのバージョンについて書きます(基本的なことは変わりませんが)。

下のほうに、本家の組み立て動画を貼っておきます。






では組み立てです。

まず最初に、(v3.2の場合は)基板の赤丸の部分をはんだで繋げます。




次に同軸ケーブルの取り付けです。

同軸ケーブルの先端の被覆をはがしますが、 被覆1>GND線>被覆2>信号線 のような構造になっているので、画像のように1.5mm,3mm,1.5mmとなるように剥いていきます。

step1:同軸ケーブルを、使う長さに合わせてカットします。

step2:一番外側の被覆を6mm程度剥きます。この時、カッターナイフの刃を被覆に軽く当て、ケーブルをコロコロと転がすと綺麗に切り込みを入れることが出来ます。

step3:編み込みのシールド線(GND)を1.5mm残して取り除きます。これはカッターでは切れないので先端のほうから編み込みをほぐしていき、ただの線になったところをニッパーでカットすると良いかと思います。

step4:内側の被覆を向きます。同様にカッターで切り込みを入れてから引っ張ると良いかと思います。




これをイメージングセンサの穴に通しはんだ付けします。基板のほうに印刷があると思いますが、sigと書いてある穴に同軸ケーブルの先端部分、GNDと書いてある穴に編み込みの部分をはんだ付けします。
詳しくは動画を見てください。

動画の中ではんだ付けの直前に透明な液体を塗布している場面がありますが、これはフラックスです。これを塗るとはんだが付きやすくなり、綺麗に仕上がります。
はんだがなかなかつかない、汚くなってしまった、というときにも、塗ってからもう一度はんだごてを当てると、大概うまくいきます。


はんだ付けが終わったら接着剤で補強します。
動画では紫外線硬化の接着剤を使っていますが、手元にないので私はグルーガンで補強しました。



2018年5月21日月曜日

顕微鏡組み立て(レンズ、フィルター、イメージングセンサのアセンブリ)

映像取得部分の組み立てについて説明します。
下のほうに、本家の組み立て動画を貼っておきます。


基本的に本家と同じですが、製作過程で気づいたこと等盛り込んでおきます。
・作業は明るい場所で行うのが良いです。
・レンズ、フィルターを入れる際にはホコリをふき取ってから入れるようにします。
  レンズクリーニングペーパーを用意しておくのが良いと思います。
・アセンブリの際に、傷、指紋が付かないよう気を付けましょう。


・励起LED基板にはあらかじめLED,ケーブルをはんだ付けしておきます。詳細はこちら
・イメージングセンサー基板にはあらかじめ同軸ケーブルをはんだ付けしておきます。詳細はこちら





1.プラスチック加工部品の検査をします。光路上にプラスチックのバリや、ホコリ、ごみ等がないかよく確認します。あった場合はピンセットやデザインナイフなどで取り除きます。

2.本体下の3つの穴に磁石を押し込みます。磁石の極性は他の顕微鏡と統一しないと、同じベースプレートが使えなくなります。磁石は大きさのばらつきがあるので、ぴったりはまるものを選ぶか、ゆるい場合は接着剤で固定します。

3.Achromatic Lensを筒部分に挿入します。フラットな面が上にくるようにします。棒などで奥までしっかり圧入しますが、レンズを傷付けないようにレンズクリーニングペーパーを棒に巻いたりして、クッションをつくってからやると良いです。

4.Excitation Filter, Dichroic Mirror, Emission Filterをそれぞれスロットに入れます。
切断面に、「<」のマーカーが書いてありますが、開いているほうが光路の出口側です。
イメージングセンサ > フィルタ > LED という向きになるようにします。
詳しくは、動画を見ると良いです。


5.ハーフボールレンズを丸いくぼみに入れ、ハーフボールレンズの平面がプラスチックと平行になっていることを確認します。その後LED基板で蓋をして、1mmのタッピングネジで基板を固定します。

6.プラスチック加工部品の「Filter Cover」を横からセットし、1mmのタッピングネジで固定します。

7.プラスチック加工部品の「Focus Slider」を上からスライドさせます。横の二つの穴にイモネジを入れておきます。

8.イメージングセンサー基板を上の四角いスペースに入れ、ネジで固定します。









顕微鏡2号機のフレームについて

2号機のフレームは、少し改良を加えたものを実験的に採用しています。

具体的には、
・ピント調節のためのスライドがスムーズになるようにした。
・現在制作中のフォーカス補助装置が使えるように穴などを追加した。
の2点です。


まだ検証が出来ていないためこのバージョンでうまく使用できるかどうかは分かりませんが、データをアップロードしておきます。
ベースプレート、フィルターカバーについては変更はありません。

MainBody
FocusSlider

Miniscope 接続部の改良

幣研究室では実験中にMiniscopeから出ているケーブルが外れてしまうという問題がありました。 現在はこのようにグルーガンで固定していますが、それでも外れることがあるため、基板に直付けではなくコネクタを介して接続するよう改良しました。 コネクタを介すことで負荷がかか...